活動:第6回 / 市民法律講座
「労働問題を考える」
坂ノ下征稔 さん(左)、中田雅久 弁護士(右)
当事務所主催による第6回市民法律講座「労働問題を考える」が11月19日午後2時から開催されました。当日はあいにくの雨天にもかかわらず15名の方々が参加されました。
冒頭、当事務所の所長である杉井静子弁護士は「今の日本の働き方を考え、法律を知ってもらい、これからのことを一緒に考えてきたい」とあいさつをしました。今回の講師は三多摩地区労働組合連合協議会(三多摩労連)事務局長の坂ノ下征稔さんと、当事務所の中田雅久弁護士が行いました。
はじめに坂ノ下さんから、1997年以降日本の経済が低迷し、労働者の賃金・雇用形態などが悪化してきていることなどの説明がされました。労働者の置かれている現状が悪化するにともない、労働組合などに労働相談が増えていることが話されました。
今回は、実際にあった相談事例にもとづいて法的対応などが紹介されました。
- ある運送会社に勤務している方が未払いの残業手当を支払ってもらうように労働基準監督署に申告した事例
- 会社全体が黒字にもかかわらず指名解雇をうけ撤回をたたかっている方の事例
- 60歳定年退職以降の再雇用制度で大幅に労働条件が変わってしまった事例
- 上司が部下に対して行ったセクハラ行為の事例
- 違法派遣労働の事例
坂ノ下さんからは「最近は労働法・法的対応のアドバイスにとどまらず、労働組合をつくりたい」という相談も増えているとのことでした。
パワーポイントを活用した講演は好評で、参加された方から「労働問題について具体的に知ることができ、大変ためになった。考えるべきことがたくさんあるのだと感じた」との感想も寄せていただきました。