学生寮について
私は大学に通っている間ずっと学生寮に住んでいました。200人前のパエリアを寮に持ち帰る、家宅捜索に遭遇するなど様々な事件?がありましたが割愛します。どの寮も家賃が光熱費込みで月額1万円程度など非常に安く大変助かっていました。寮がなければ大学を卒業するのは厳しかったのではないかと思っています。
私が住んでいたのは大学が設置している寮でしたが、関東には大学が設置している寮以外に各道府県などが設置している県人寮があることを最近知りました。県人寮も大学設置の学生寮と同様、民間のアパートと比較して家賃が安く、東京など家賃の高い地域の大学に進学する際の大きな助けになっているのではないかと思います。しかし、首都圏の県人寮に関する調査によると、県人寮のうち67%が男子学生専用の寮だそうです。
(https://yourchoiceproject.com/column/pressrelease2024)
同じ調査では、女子学生の受け入れが進まない理由について男子学生専用の寮のみ設置している自治体にアンケートを行っていましたが、設備の改修が必要になる、需要が少ないと見込まれる、安全面での問題があるなどの回答がされていました。
女子学生の入寮需要が少ないという予測は本当に正しいのでしょうか。私はこれまで3つの寮(男女混合の寮→女子寮→男女混合の寮)に住んできたのですが、どの寮についても毎年、女性の入寮希望者が多くいました。特に女子寮については募集人数がそれほど多くないこともあり、毎年入寮できない人が出るほどでした。
防犯面については、女子学生の受け入れを行っていることを公表することによって、寮に不審者が現れる可能性は否定できません。しかし、それによる不利益を女子学生が被るというのは間違っているのではないでしょうか。
学生寮への女子学生の受け入れを行う代わりに、アパートの家賃補助を行うという方法もありますが、家賃補助では敷金・礼金、家具・家電購入費用などの初期費用については本人が負担しなければならないことになり所得の低い世帯にとっては大きな負担となります。学生寮の場合、家具や家電については備え付けられていることが多く、初期費用はほとんどかかりません。
建物の老朽化や予算の問題で学生寮は全国的に縮小傾向にあるようですが所得の低い世帯の学生が進学するために必要なものです。今後も学生寮の運営が継続され、これまで入寮することが出来なかった女子学生なども入寮できるようになればよいなと思います。